クラシックピアノを13年ほど習っていた私が好きだった曲を語る。
皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
本日は、いつもの「お役立ち情報」「読んで面白い記事」系ではなく、
私が子供の頃慣れ親しんでいたピアノについて様々な気持ちがある訳なんだけど、それをたくさん吐き出して昇華させる記事。
いわば自己満足の記事となっております(まあいつも自己満足ではあるんだが)。
同じようにピアノを習ってた人なら「ああその曲ね〜」とか思ってもらえるかな?
ではでは、本文に参りましょうか。
さて、まずは私とピアノの関係について語って行きましょうか。
私、詳しくは覚えてないけど、おそらくピアノを始めたのは年中くらいの時だったかと思います。
まあ当時は、みんなやってるからみたいなふんわりした動機で「ピアノ習いたーい」って親に言って、親も「まあとりあえずやらせてみるか」みたいなノリで習わせ始めたんじゃないかな?
んで、おそらく最初は自宅にピアノなしの状態で、オルガンか何かで練習する感じで始めたんちゃうかな?
そんで最初に通ったのは「ヤマハ」のピアノ教室。写真が残っていたような?残っていなかったような?自信がないですが多分そうだったと思います。
んで、よー分からんのだけど、たぶんまあまあ弾けたからか?そのあと個人教室に通うことになります。
まあそれは近所の先生のところなのでそこまで大した感じでもなかったが。
この頃だったか忘れたが、コンクールってのにも少し出てみた。
ピティナ・ピアノコンペティションってやつ。
1991年だから10歳の時かなあ。まあ本人良く分からんままなんか出てたな。
地区予選→地区本選→全国大会、があるみたいなんだが、見ての通り予選は突破したものの全国大会には至らなかったみたい。だから「本選参加賞」。
ま、私のピアノレベルっつーと大体そんな感じだ。まあまあ上手いし弾ける方ではあるんだけど、全国大会とかそういうレベルじゃないと言う。
んで、さらにもう一回ピアノの先生が変わった。これもまあまあ弾けるからだったのか?
それまでは近所の先生に習ってたけど、そこからは車で30分くらいはかかる少し遠い先生のところ。多分ちょっと立派な先生のところに習いに行ったんだろう。
そんで聴音とか楽典勉強したりとかそれっぽいこともやりはしたんだが、まあ音大を選ぼうと思ったらなんとかなる程度ではあったのかもとは思うが、まあその道は選ばずに終わった。
自分の意志云々と言うよりは、親の圧を感じたかな(笑)特に母親の。
(音大行ったらお金かかるから…)とか(普通の大学行ったらええとこ狙えるんだからそっちの方が聞こえいいやんか…)みたいな。
そもそも私はかなり人の意図を感じやすい方だし、相手に合わせてしまいやすい方だし、まあ自分の意志を貫ける状況ではなかったというのもあるけど、
ピアノも好きではあるけど「これだ!これが私の人生だ!」って程では無かったってことかな。
まあそんなわけで、ピアノを長年習ってはいましたが、受験もあると言うことで高2で辞めたのかな?あれ?高3だっけ?忘れたけど、大学受験前に習いに行くのは辞めました。
まあその後もポロポロは弾いてたけど身には付かんわな。
鍵盤楽器という意味では、20代後半でピアノ・キーボードでバンドをやってたこともあったんだけど、その後ギターに出会ってからは電子ピアノやシンセサイザーも売り払い、私と縁のある鍵盤楽器は実家にあるピアノだけになっていました。
そんでだね、ピアノが好きだったかと言えば、好きでしたね。
それは何故かと言うと、ピアノがどうこうではなく、私には「表現する」ということがおそらくとても大事なことで、こうやって文章を書くでもいい、楽器を演奏するでもいい、歌を歌うでもいい、媒体は色々あるとは思うのですが、この『表現する』ということが自分の中のもやもやするものを発散する方法であり、私が私らしく居るための大切な方法だったからだと思うのです。
まあでも、それを幼い自分が理解していたかどうかは分からないのですが、とにかく毎日1時間は義務としてピアノを弾いており、また休みの日などは3時間とかも楽しく弾いていたわけで、そうするとまあまあ指が動く。
そうすると、表現したいものをそれなりに表現出来るのです。自分の中のもやもやを、指を通して再現することができる。それが楽しかったですね。
だからピアノは、自分がこの世の中でどうして良いかも分からない時に、自分自身を支えてくれたものと言っても良かった。
思春期あたりの私は、ピアノを弾くかテレビゲームをするか(笑)あたりが発散方法と言っても良かったと思います。
そういう、義務じゃなくて「快」のひとつだった訳ね。
まあだから、もう鍵盤楽器を弾くことは無くなってしまったけれど、私にとってピアノは、とても大切なものだったし、今振り返っても気軽に処分したり、どうでも良い扱いをできるようなものでは無いのです。
さて、とは言いましても実家に放置されているピアノ、我が家では私以外触る人も居ません。
両親も触らないし、兄一家も触らないな。つまり、ピアノは実家の片隅で置き物と化していました。
で、親から「そろそろピアノ売りたいんだけど…」と連絡が来た。うん、そーだよね、それはしゃーないよね。
本当なら私がたまに行けるようなところに寄付でもして、たまに弾かせてもらえたりしたら最高だったんだろうけど、そういうところないし、運搬費高そうだし。
…てなわけで、最後に(ピアノへの)ご挨拶を兼ねて、数時間でも思いっきり、ピアノを弾かせてもらうことにしました。
これが、実家で置き物と化していたピアノだぜ!!
そして私がとてもお世話になった。ま、フツーのアップライトピアノではありますが。
いや、しかし指が動かないだろうなあとは思っていたけど、マジで全然動かない。
10年ほど全く鍵盤を触ってない指ではもうどうしようもなかったわ…。
最後にちゃんと音を出してあげたかったんだけどなあ…。申し訳なかったなあ。
そんでさ、最後に何の曲を弾こうかって、好きな曲ばかり色々弾いてたんだけど、最終的にはこれだったんだ。
フレデリック・ショパン エチュード Op.10-9 ヘ短調
自分としてはちょっと意外だった。昔はドビュッシー大好きで、今でも好きではあるんだけど、
久々に弾くとショパンってこんなにも美しいんだなあって。
ま、確かエチュードの中では簡単な方であるこの曲も、指が全然動かない私には歯が立たず、まともに弾き切ることもできなかったんだけど…。
ああでも美しい曲だなあって思って、んで、最後にピアノへのお別れの意も込めて、私が好きだった曲を色々語ってみたいなと思いました。
ハイ。ここまでが今回の導入部です。それではここから好きな曲を語りまくらせて頂きます。
好きな曲を語る前に、最後の発表会で弾いた曲を紹介しておこう。
クロード・ドビュッシー 喜びの島(L’ Isle joyeuse)
これ、ドビュッシーが好きという私にピアノの先生が選んでくれた曲なんだが、
まあ確かにドビュッシーなんだけど、ちょっと私の好みとは若干違ったかも。
まあでも発表会にふさわしい壮大な曲だし、こういう曲を最後の発表会で弾けたのは良かったですね。
当時は手が動いたんだよちゃんと。弾けてたはずなんだよ、マジで。
これだけちゃんとした?フランス語っぽいおしゃれな楽譜があります。記念に買ったのかしら。
おしゃれ。
冒頭部。こだわればこだわるほど大変なトリル。
んでこの曲、わーっと華やかですが、華やかな雰囲気が目立ちますが、弾く側としてどこが一番難しくて嫌だったかと言うと、ここ
この右手3拍子左手5拍子の部分。
ちょっと何言ってるか分からない…ってレベルで難しかった。私の脳が『右手3拍子左手5拍子』を拒否してた。
これは、「考えるな、感じるんだ!」ってのが正解なのかなあ…理屈じゃなくて。
いずれにしろ当時の私には、フィーリングでなんとかすることはできなかったし、難易度高かったです。
はいっ、ではお次は今度こそ好きな曲〜。
はー、何から行きますかねー!悩むわ!
とりあえずショパンから行くで!
フレデリック・ショパン エチュード Op.10-9 ヘ短調
まずさっきも書いたけどこれね!
なんか私の中ではもう少しゆっくり弾くイメージではあるんだが、いや、美しいよね〜。
「エチュード」=練習曲、の簡単めなやつとは思えない完成度〜。
ちなみに、この後でも言うけど私、手が小さくてオクターブがギリギリな人間なんだよね〜。
だから手が大きい人なら余裕なこの左手の伴奏っぽいのも、私にとっては音外さないように多少の頑張りが必要だったりする…。
うちではこの春秋社のやつじゃ
これね
そんからエチュード繋がりでこれ!!
フレデリック・ショパン エチュード Op.10-4 嬰ハ短調
これ!これ格好良くない?
エチュードと言えば「木枯らし」や「革命」や「別れの曲」やたくさん人気曲がありますが、私の好みはこれだな!
短調のバシッとカッコいい曲好き!!
特に最後のここんとこ格好良くて好きなんだが、
ここ、例によって手の小さい私にはオクターブ連打に近くなるので、なかなか難しい…。
一応弾いたっちゃ弾いたけど、弾けてないっちゃ弾けてないお気に入り曲であります…。
ショパンのエチュードは素敵な曲が多過ぎて、「練習曲」って名前が似合ってないよなあ…。
さて、同じくショパン繋がりで、「英雄ポロネーズ」!!
フレデリック・ショパン ポロネーズ第6番 変イ長調 「英雄」
まあなんだ、カッコいいよねー!(語彙力…)
これ
んでね、一番好きなのが展開部っていうの?ちょっと雰囲気変わるところなんだけど、
見える?ねえ見えるこの左手の オ ク タ ー ブ 連 打
しかもスタッカートと来たよ…これ、手が小さい人にはどう転がっても無理。もうここだけ連弾したいレベル。
つまり一番好きなところがどうやっても弾けないんだよね…(泣)
悲しいっ!片想いの曲!!!
さて、お次はドビュッシーに行きましょうか。
ドビュッシーはねー、結構気に入ってた曲が多くて、ピアノ習うの辞めたあとでもポロポロよく弾いてた。
クロード・ドビュッシー 子供の領分 グラドゥス・アド・パルナッスム博士
これとか
クロード・ドビュッシー 子供の領分 象の子守歌
ここらへん、よく弾いてた気がする。
あと小品集なんかも弾いてたし、いろいろお気に入りはあったんだけど、かなり好きだったのはここらへん
クロード・ドビュッシー ピアノのために 3.トッカータ
これ好きだったなあ〜。まあまあ難しかった気がするけど気に入ってよく弾いてた。
どこが好きかって?そりゃあもう、漂うドビュッシー感よ(謎)まあ好きなものは好きだってことで…。
そんから、なんかツボに入りまくったのがこの曲
クロード・ドビュッシー ベルガマスク組曲 2.メヌエット
これ!!!これ大好き!!!
「ベルガマスク組曲」って言えば「月の光」でしょ?という世間の一般認識を吹き飛ばしてこの曲、死ぬほど好き!!
なんで好きかとかないねん!好きなものは好きやねん!!
特に好きなのがここ
ここぉ!好き過ぎて鼻血出るわ!なんて美しい和音展開なのおおおお!!
好き過ぎてこの部分、自分の携帯で曲作りして着信音にしてしまうくらいでした。何がそんなにドツボにハマったのかは良く分からんけど。
さて、その他いろんな作曲家さん達の好きな曲をご紹介!!
ヨハネス・ブラームス 2つのラプソディ 第1番 Op.79-1 ロ短調
ヨハネス・ブラームス 2つのラプソディ 第2番 Op.79-2 ト短調
いやあ〜、これ2つセットな訳なんだけど、どっちの曲も好きですね!なんつーか、どこを切り取っても結構好き!!かっこいい!素敵!
ブラームスの曲って他にどんなのがあるのかほとんど知らんのだけど、もっと探してれば好みの曲があったんかね〜。
ちなみに持ってる楽譜はいずれもコピーしたもの。ピアノの先生からコピーさせてもらったんかな??
お次はこれ
フランツ・リスト ハンガリー狂詩曲 第2番
え?かっこいいよね?かっこよくない?私、多分、短調の曲とあと何調か良く分からない曲が好きなのよね、たぶん。
ちなみにこれはピアノ習うの辞めてから勝手に楽譜買って弾いてたやつなので、最初の方しか弾いてなかったりする…(^^;) いや、最初のところが好きでさ…(^^;)
お次はこちらで
ドミトリー・カバレフスキー 小さな歌 Op27-2
これ、元が「Little Song」なので「小さい歌」と訳されてることも。
これねー、今回紹介してる曲の中でこれだけ演奏難度がガクッと低くて、技術的にはピアノ習い立ての人でもなんとか弾けるんじゃないかってレベルなんだけど、
めっちゃ美しくない?何が何だか説明はできないんだけどさ。私この音の進行めちゃめちゃ好きなのよ。
技巧的に難しくなければ美しい曲にならないのかって言えば全然そんなことないって感じさせてくれる曲で好き。シンプルイズベストだよねえ〜。
それは、こちら
モーリス・ラヴェル 水の戯れ
これな!これ!
これ、中学の時音楽の授業で聴いて一目惚れ(一耳惚れ?)したんだけど、楽譜はピアノの先生にコピーしてもらったのかな?
この曲、当時の私には超絶難易度で、勿論ピアノの先生も「じゃあこれを練習しましょうね」とはならなかったので、自分でぼちぼち音拾いながら練習してたんだけど、
いや、無理だった…。
まあ本気で頑張ればなんとかなったのかもしれないが、気力が出なかったな…。
譜面はこんな感じ、2段目、お前1小節にどれだけ音符詰め込むんだよっていう…。
あのねー、演奏の難易度もさることながら、これ印象派の曲で、もうちょい古いクラシックが基本になってる私からすると、一体どの音が次に来るのかが見当もつかない!
だから、本当に1音1音音を楽譜から拾って行く必要があって、さらにシャープ・フラット・ナチュラル・ダブルシャープが多用されている譜面でもあって、もう何て言うか音を拾うのが面倒臭い!!
いや、好きな曲なんですけどねー。ちょっと、気力が持ちませんでしたねー。ピアノ習ってるときに課題になってたならともかく自力だからねー。半分くらいまでは弾いてたんだけどねー。
来世があるならこの曲1回くらいちゃんと弾いてみたいぜ。今世では無理そうなのでね〜。
まあとにかく美しくて、ほんとに水がキラキラ跳ねているような雰囲気も感じられて、好きな曲です。
はーーーたくさん語ってスッキリしたあ!!
最後に、ひとこと。
ピアノは幼少期〜青年期の私を支えてくれた、大切な相棒?でした。
今までありがとう、そして最後にちゃんと音を出してあげられなくてごめんね?
ピアノを通して色々な曲を知ることができ、それぞれのメロディや含まれる情感に、とても楽しませてもらいました。
そしてそれらは私の中にちゃんと根付いて、今でも私を支えてくれていると思います。
今まで本当にありがとう。そして、お疲れさまでした。
本日は、いつもの「お役立ち情報」「読んで面白い記事」系ではなく、
私が子供の頃慣れ親しんでいたピアノについて様々な気持ちがある訳なんだけど、それをたくさん吐き出して昇華させる記事。
いわば自己満足の記事となっております(まあいつも自己満足ではあるんだが)。
同じようにピアノを習ってた人なら「ああその曲ね〜」とか思ってもらえるかな?
ではでは、本文に参りましょうか。
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私とピアノ。
さて、まずは私とピアノの関係について語って行きましょうか。
私、詳しくは覚えてないけど、おそらくピアノを始めたのは年中くらいの時だったかと思います。
まあ当時は、みんなやってるからみたいなふんわりした動機で「ピアノ習いたーい」って親に言って、親も「まあとりあえずやらせてみるか」みたいなノリで習わせ始めたんじゃないかな?
んで、おそらく最初は自宅にピアノなしの状態で、オルガンか何かで練習する感じで始めたんちゃうかな?
そんで最初に通ったのは「ヤマハ」のピアノ教室。写真が残っていたような?残っていなかったような?自信がないですが多分そうだったと思います。
んで、よー分からんのだけど、たぶんまあまあ弾けたからか?そのあと個人教室に通うことになります。
まあそれは近所の先生のところなのでそこまで大した感じでもなかったが。
この頃だったか忘れたが、コンクールってのにも少し出てみた。
ピティナ・ピアノコンペティションってやつ。
1991年だから10歳の時かなあ。まあ本人良く分からんままなんか出てたな。
地区予選→地区本選→全国大会、があるみたいなんだが、見ての通り予選は突破したものの全国大会には至らなかったみたい。だから「本選参加賞」。
ま、私のピアノレベルっつーと大体そんな感じだ。まあまあ上手いし弾ける方ではあるんだけど、全国大会とかそういうレベルじゃないと言う。
んで、さらにもう一回ピアノの先生が変わった。これもまあまあ弾けるからだったのか?
それまでは近所の先生に習ってたけど、そこからは車で30分くらいはかかる少し遠い先生のところ。多分ちょっと立派な先生のところに習いに行ったんだろう。
そんで聴音とか楽典勉強したりとかそれっぽいこともやりはしたんだが、まあ音大を選ぼうと思ったらなんとかなる程度ではあったのかもとは思うが、まあその道は選ばずに終わった。
自分の意志云々と言うよりは、親の圧を感じたかな(笑)特に母親の。
(音大行ったらお金かかるから…)とか(普通の大学行ったらええとこ狙えるんだからそっちの方が聞こえいいやんか…)みたいな。
そもそも私はかなり人の意図を感じやすい方だし、相手に合わせてしまいやすい方だし、まあ自分の意志を貫ける状況ではなかったというのもあるけど、
ピアノも好きではあるけど「これだ!これが私の人生だ!」って程では無かったってことかな。
まあそんなわけで、ピアノを長年習ってはいましたが、受験もあると言うことで高2で辞めたのかな?あれ?高3だっけ?忘れたけど、大学受験前に習いに行くのは辞めました。
まあその後もポロポロは弾いてたけど身には付かんわな。
鍵盤楽器という意味では、20代後半でピアノ・キーボードでバンドをやってたこともあったんだけど、その後ギターに出会ってからは電子ピアノやシンセサイザーも売り払い、私と縁のある鍵盤楽器は実家にあるピアノだけになっていました。
そんでだね、ピアノが好きだったかと言えば、好きでしたね。
それは何故かと言うと、ピアノがどうこうではなく、私には「表現する」ということがおそらくとても大事なことで、こうやって文章を書くでもいい、楽器を演奏するでもいい、歌を歌うでもいい、媒体は色々あるとは思うのですが、この『表現する』ということが自分の中のもやもやするものを発散する方法であり、私が私らしく居るための大切な方法だったからだと思うのです。
まあでも、それを幼い自分が理解していたかどうかは分からないのですが、とにかく毎日1時間は義務としてピアノを弾いており、また休みの日などは3時間とかも楽しく弾いていたわけで、そうするとまあまあ指が動く。
そうすると、表現したいものをそれなりに表現出来るのです。自分の中のもやもやを、指を通して再現することができる。それが楽しかったですね。
だからピアノは、自分がこの世の中でどうして良いかも分からない時に、自分自身を支えてくれたものと言っても良かった。
思春期あたりの私は、ピアノを弾くかテレビゲームをするか(笑)あたりが発散方法と言っても良かったと思います。
そういう、義務じゃなくて「快」のひとつだった訳ね。
まあだから、もう鍵盤楽器を弾くことは無くなってしまったけれど、私にとってピアノは、とても大切なものだったし、今振り返っても気軽に処分したり、どうでも良い扱いをできるようなものでは無いのです。
ピアノとさよならする前にお別れを。
さて、とは言いましても実家に放置されているピアノ、我が家では私以外触る人も居ません。
両親も触らないし、兄一家も触らないな。つまり、ピアノは実家の片隅で置き物と化していました。
で、親から「そろそろピアノ売りたいんだけど…」と連絡が来た。うん、そーだよね、それはしゃーないよね。
本当なら私がたまに行けるようなところに寄付でもして、たまに弾かせてもらえたりしたら最高だったんだろうけど、そういうところないし、運搬費高そうだし。
…てなわけで、最後に(ピアノへの)ご挨拶を兼ねて、数時間でも思いっきり、ピアノを弾かせてもらうことにしました。
これが、実家で置き物と化していたピアノだぜ!!
そして私がとてもお世話になった。ま、フツーのアップライトピアノではありますが。
いや、しかし指が動かないだろうなあとは思っていたけど、マジで全然動かない。
10年ほど全く鍵盤を触ってない指ではもうどうしようもなかったわ…。
最後にちゃんと音を出してあげたかったんだけどなあ…。申し訳なかったなあ。
そんでさ、最後に何の曲を弾こうかって、好きな曲ばかり色々弾いてたんだけど、最終的にはこれだったんだ。
フレデリック・ショパン エチュード Op.10-9 ヘ短調
自分としてはちょっと意外だった。昔はドビュッシー大好きで、今でも好きではあるんだけど、
久々に弾くとショパンってこんなにも美しいんだなあって。
ま、確かエチュードの中では簡単な方であるこの曲も、指が全然動かない私には歯が立たず、まともに弾き切ることもできなかったんだけど…。
ああでも美しい曲だなあって思って、んで、最後にピアノへのお別れの意も込めて、私が好きだった曲を色々語ってみたいなと思いました。
ハイ。ここまでが今回の導入部です。それではここから好きな曲を語りまくらせて頂きます。
最後の発表会で弾いた曲。
好きな曲を語る前に、最後の発表会で弾いた曲を紹介しておこう。
クロード・ドビュッシー 喜びの島(L’ Isle joyeuse)
これ、ドビュッシーが好きという私にピアノの先生が選んでくれた曲なんだが、
まあ確かにドビュッシーなんだけど、ちょっと私の好みとは若干違ったかも。
まあでも発表会にふさわしい壮大な曲だし、こういう曲を最後の発表会で弾けたのは良かったですね。
当時は手が動いたんだよちゃんと。弾けてたはずなんだよ、マジで。
これだけちゃんとした?フランス語っぽいおしゃれな楽譜があります。記念に買ったのかしら。
おしゃれ。
冒頭部。こだわればこだわるほど大変なトリル。
んでこの曲、わーっと華やかですが、華やかな雰囲気が目立ちますが、弾く側としてどこが一番難しくて嫌だったかと言うと、ここ
この右手3拍子左手5拍子の部分。
ちょっと何言ってるか分からない…ってレベルで難しかった。私の脳が『右手3拍子左手5拍子』を拒否してた。
これは、「考えるな、感じるんだ!」ってのが正解なのかなあ…理屈じゃなくて。
いずれにしろ当時の私には、フィーリングでなんとかすることはできなかったし、難易度高かったです。
はいっ、ではお次は今度こそ好きな曲〜。
とりあえずショパン!!
はー、何から行きますかねー!悩むわ!
とりあえずショパンから行くで!
フレデリック・ショパン エチュード Op.10-9 ヘ短調
まずさっきも書いたけどこれね!
なんか私の中ではもう少しゆっくり弾くイメージではあるんだが、いや、美しいよね〜。
「エチュード」=練習曲、の簡単めなやつとは思えない完成度〜。
ちなみに、この後でも言うけど私、手が小さくてオクターブがギリギリな人間なんだよね〜。
だから手が大きい人なら余裕なこの左手の伴奏っぽいのも、私にとっては音外さないように多少の頑張りが必要だったりする…。
うちではこの春秋社のやつじゃ
これね
そんからエチュード繋がりでこれ!!
フレデリック・ショパン エチュード Op.10-4 嬰ハ短調
これ!これ格好良くない?
エチュードと言えば「木枯らし」や「革命」や「別れの曲」やたくさん人気曲がありますが、私の好みはこれだな!
短調のバシッとカッコいい曲好き!!
特に最後のここんとこ格好良くて好きなんだが、
ここ、例によって手の小さい私にはオクターブ連打に近くなるので、なかなか難しい…。
一応弾いたっちゃ弾いたけど、弾けてないっちゃ弾けてないお気に入り曲であります…。
ショパンのエチュードは素敵な曲が多過ぎて、「練習曲」って名前が似合ってないよなあ…。
さて、同じくショパン繋がりで、「英雄ポロネーズ」!!
フレデリック・ショパン ポロネーズ第6番 変イ長調 「英雄」
まあなんだ、カッコいいよねー!(語彙力…)
これ
んでね、一番好きなのが展開部っていうの?ちょっと雰囲気変わるところなんだけど、
見える?ねえ見えるこの左手の オ ク タ ー ブ 連 打
しかもスタッカートと来たよ…これ、手が小さい人にはどう転がっても無理。もうここだけ連弾したいレベル。
つまり一番好きなところがどうやっても弾けないんだよね…(泣)
悲しいっ!片想いの曲!!!
お気に入りのドビュッシー!!
さて、お次はドビュッシーに行きましょうか。
ドビュッシーはねー、結構気に入ってた曲が多くて、ピアノ習うの辞めたあとでもポロポロよく弾いてた。
クロード・ドビュッシー 子供の領分 グラドゥス・アド・パルナッスム博士
これとか
クロード・ドビュッシー 子供の領分 象の子守歌
ここらへん、よく弾いてた気がする。
あと小品集なんかも弾いてたし、いろいろお気に入りはあったんだけど、かなり好きだったのはここらへん
クロード・ドビュッシー ピアノのために 3.トッカータ
これ好きだったなあ〜。まあまあ難しかった気がするけど気に入ってよく弾いてた。
どこが好きかって?そりゃあもう、漂うドビュッシー感よ(謎)まあ好きなものは好きだってことで…。
そんから、なんかツボに入りまくったのがこの曲
クロード・ドビュッシー ベルガマスク組曲 2.メヌエット
これ!!!これ大好き!!!
「ベルガマスク組曲」って言えば「月の光」でしょ?という世間の一般認識を吹き飛ばしてこの曲、死ぬほど好き!!
なんで好きかとかないねん!好きなものは好きやねん!!
特に好きなのがここ
ここぉ!好き過ぎて鼻血出るわ!なんて美しい和音展開なのおおおお!!
好き過ぎてこの部分、自分の携帯で曲作りして着信音にしてしまうくらいでした。何がそんなにドツボにハマったのかは良く分からんけど。
その他、好きな曲達!!
さて、その他いろんな作曲家さん達の好きな曲をご紹介!!
ヨハネス・ブラームス 2つのラプソディ 第1番 Op.79-1 ロ短調
ヨハネス・ブラームス 2つのラプソディ 第2番 Op.79-2 ト短調
いやあ〜、これ2つセットな訳なんだけど、どっちの曲も好きですね!なんつーか、どこを切り取っても結構好き!!かっこいい!素敵!
ブラームスの曲って他にどんなのがあるのかほとんど知らんのだけど、もっと探してれば好みの曲があったんかね〜。
ちなみに持ってる楽譜はいずれもコピーしたもの。ピアノの先生からコピーさせてもらったんかな??
お次はこれ
フランツ・リスト ハンガリー狂詩曲 第2番
え?かっこいいよね?かっこよくない?私、多分、短調の曲とあと何調か良く分からない曲が好きなのよね、たぶん。
ちなみにこれはピアノ習うの辞めてから勝手に楽譜買って弾いてたやつなので、最初の方しか弾いてなかったりする…(^^;) いや、最初のところが好きでさ…(^^;)
お次はこちらで
ドミトリー・カバレフスキー 小さな歌 Op27-2
これ、元が「Little Song」なので「小さい歌」と訳されてることも。
これねー、今回紹介してる曲の中でこれだけ演奏難度がガクッと低くて、技術的にはピアノ習い立ての人でもなんとか弾けるんじゃないかってレベルなんだけど、
めっちゃ美しくない?何が何だか説明はできないんだけどさ。私この音の進行めちゃめちゃ好きなのよ。
技巧的に難しくなければ美しい曲にならないのかって言えば全然そんなことないって感じさせてくれる曲で好き。シンプルイズベストだよねえ〜。
最後に、弾けてなかった大切な曲を。
それは、こちら
モーリス・ラヴェル 水の戯れ
これな!これ!
これ、中学の時音楽の授業で聴いて一目惚れ(一耳惚れ?)したんだけど、楽譜はピアノの先生にコピーしてもらったのかな?
この曲、当時の私には超絶難易度で、勿論ピアノの先生も「じゃあこれを練習しましょうね」とはならなかったので、自分でぼちぼち音拾いながら練習してたんだけど、
いや、無理だった…。
まあ本気で頑張ればなんとかなったのかもしれないが、気力が出なかったな…。
譜面はこんな感じ、2段目、お前1小節にどれだけ音符詰め込むんだよっていう…。
あのねー、演奏の難易度もさることながら、これ印象派の曲で、もうちょい古いクラシックが基本になってる私からすると、一体どの音が次に来るのかが見当もつかない!
だから、本当に1音1音音を楽譜から拾って行く必要があって、さらにシャープ・フラット・ナチュラル・ダブルシャープが多用されている譜面でもあって、もう何て言うか音を拾うのが面倒臭い!!
いや、好きな曲なんですけどねー。ちょっと、気力が持ちませんでしたねー。ピアノ習ってるときに課題になってたならともかく自力だからねー。半分くらいまでは弾いてたんだけどねー。
来世があるならこの曲1回くらいちゃんと弾いてみたいぜ。今世では無理そうなのでね〜。
まあとにかく美しくて、ほんとに水がキラキラ跳ねているような雰囲気も感じられて、好きな曲です。
おわりに。
はーーーたくさん語ってスッキリしたあ!!
最後に、ひとこと。
ピアノは幼少期〜青年期の私を支えてくれた、大切な相棒?でした。
今までありがとう、そして最後にちゃんと音を出してあげられなくてごめんね?
ピアノを通して色々な曲を知ることができ、それぞれのメロディや含まれる情感に、とても楽しませてもらいました。
そしてそれらは私の中にちゃんと根付いて、今でも私を支えてくれていると思います。
今まで本当にありがとう。そして、お疲れさまでした。