手帳(スケジュール帳・ダイアリー)をIllustratorを使ってイチから全て手作りした方法とその感想。

皆さんこんばんは。

昨日は日帰りで岡山の実家に帰省していたのですが、その反動で今日は昼まで寝たのちゆっくり食事作り。
割合ゆったりした一日を過ごしています。

皆様はいかがお過ごしでしょうか?


さて、本日はここのところ私が取り組んでいた作業、手帳作りについて書いて行きたいと思います。



最近の「自分で作る方が早い」志向。


最近、私、買い物などをするときは「気に入ったものしか買いたくない」と思っています。

まあ当たり前っちゃ当たり前なんだけど、ただ、気に入るものってそうそう見つからなくない?

(こんなものが欲しい…)っていうのはなんとなく自分の中で定まっているんだけど、それにぴったり合うものって実店舗からネットまで、色々探し回ってもなかなか見つからない。

なので最近は、作れそうなものならできるだけ自分で作ろうかなと思っています。
一見作る方が大変に思えるけど、色んなお店を探しまわって結局見つからない…ってよりは、幾分かマシだと思うの。

それに多少の失敗も、自分で手作りしたものなら許せてしまうしね。


そんなわけで、いくつか作りかけて放置しているものもあるのですが、今回は手帳を作ろうと。

まあ作ろうと思ったのは去年だったわけですが…なかなか時間が取れず…後回しに……。


しかし、手帳がないのは正直不便。

そんなわけで一念発起して、それなりに手間のかかる手帳作りに取り組んでみた訳です。







制作に使用したもの。


えーと、まずは大きなものとして、

・Illustrator CS6

これですね。

コイツは、ご存知の方も多いかとは思いますが、クソ高いソフトです。


「Illustrator」というソフトにはいろんなバージョンがありまして、最近の「CC(Creative Cloud)」は月額制になっていますが、私の持っている「CS(Creative Suite)」シリーズは買い切り型のもので、その中でもCS6は、買い切り型の最後のバージョンになります。

いや、月額制嫌だなあと思って、CS6が無くなる前に駆け込み買いしました。


ちなみに、その時に購入したのが、


アドビアイコン

アイコンにあるように、IllustratorとPhotoshopとInDesignの3点セットなんだけど、

まあInDesign使ったこと無いんだけど、使う可能性もあるかなと思って購入しといたんだけど、


InDesignってさ。ページ物を作るソフトみたいなので、手帳も思いっきりページ物だし(全40ページのものを作りました)、ここは新たにInDesignを学びながら作ろうかなと考えたんだけど、

うーん、InDesignを学ぶのはまた今度でいいかな(^^;)


ちょっと初心者にはソフト開いても何していいか分かんないわ…。
今度図書館でInDesignの本借りて勉強します…。


…てなわけで!

使用したのはIllustratorと、あとは、

・Illustator入れてるMac
・5,000円くらいのショボいインクジェットプリンタ
・表紙用のちょっと厚めの紙と本文用の微妙な厚さの紙
・ふつうのホッチキス(ステープラー)
・ふつうのカッター
・ふつうの定規
・工作用マット(カッティングマット?)


こんなところかしら。

Illustratorだけは特殊ですが、それ以外については特に変わったものは使用していません。


カッターと定規と完成品


それでは具体的な制作過程について語って行きたいと思います。







どんな手帳にするのか。


ハイ、まずは構想段階ですね。


手帳なんだけど、私昔は「ほぼ日手帳」(参考リンク:ほぼ日手帳 2019)を使用していました。

まあ自由に書き殴れる感じが嫌いではないし、可愛いデザインのカバーなどもあってしばらく使ってはいたんだけど、


いや、あそこまで手帳に書くこと無いというか、あれどうしても空白のページができてしまわない?

私はそこまできっちり手帳で自分を管理するとかそんなタイプじゃないし、あんな分厚い手帳はいらないかなと。


そこで、こんなもんかなと去年選んで使っていたのがこのタイプ


2018使用手帳

「デルフォニックス ロルバーンノートダイアリーB6」というやつです。

これ、悪くなかったので、この手帳をベースに、ここからさらに自分の必要な機能だけを手帳に盛り込んで行くことにします。


すなわち、マンスリー部分はもっとシンプルに(曜日の3カ国語表記とか要らん!)、
イヤーカレンダーはいらない、メモ部分はもっと少なく。

あとはもう少し大きい方が良いかなというのと、制作がしやすいという理由で仕上がりサイズをA5に。

その他デザインについては色々こだわろうかなと思ったんだけど、色々考えはしたんだけど、時間が無いとか予算の都合とか素材が無いとか各種事情により、結果非常にシンプルに…。


ハイ、まあそのような方向性で作って行きたいと思います。







Illustratorを使って実制作。


んでまあ、どのように作ったかと言うと、こんな感じなのですが、


ファイル一覧


とりあえず、各月とメモ部分と、年間カレンダーなどの部分について、それぞれファイルを作った。
複数アートボードのほうが良いのかもしれないが複数アートボードあんまやったことないから許してくれ。

ちなみにファイル名は「2019」であるべきところを「2018」に間違えている。


んで


Illustrator作業画面

こんな感じにですね、枠作って、「あ、そうかノドあるから枠切り離さなきゃ」ってことで枠を左右に分けて、

日付は…これ一個一個手打ちしたんだけど、「エリア内文字オプション」を使えば実はめっちゃ楽に出来たんじゃ…(((( ;゚д゚)))) 位置調整超面倒だった!!

んでフォントの色を土日とか変えて、祝日とか入れて、そんで……。


ベイスターズ試合日程


見てこれ見てこれ!!なんとベイスターズの試合日程を全部入れたわ!!

まあなかなかにこれも面倒な作業でしたが、練習試合からオープン戦、公式戦まで全ての日程を入れたので、これで2019年の試合観戦も楽しめると言うものです。
やっぱいつ試合があるのかすぐに分からないと、予定も立て辛いからね。


で、行を5段で作成したので、多少はみ出た日はこのように上下にマスを分割して入れてみました。

複数の日付が入る枠


メモ部分

メモ部分はこんなんで…(線を5mm間隔でコピペして設定いじって点線に)


本文1ページ目

ほんでここ!

この年間カレンダー部分、ちょっと前にも書いた「エリア内文字オプション」ってやつが大活躍!

最初「これイチから作るとか精神やられるぜ…」とか思ってたんだけど、「エリア内文字オプション」って凄いねんな!めっちゃ楽にカレンダー作れた!神機能!
ただ拡大縮小は良く分からなかったので結局アウトライン化してからサイズ調整。うむむ。


で、まあなんとかデータが出来たと思うやん?

違うねん、ここから面付け作業が待ってるねん…。


ハイ、すなわち、通常の冊子に仕上げるためには、1ページ目の横に印刷すべきなのは2ページ目ではなく、最終ページになるのです。

分かるかな〜(分かってる方にはすみません)、

その流れで、合計40ページの冊子の表紙ページの次にくる紙には、左側38ページ右側3ページ、その裏が左側4ページ右側37ページ、となります。
その次が「36・5/6・35」ですね。

で、そんな風に両面印刷したものを束ねて何らかの方法で留めれば、冊子になるわけですね。


そんなわけで今度は各ページを左右にばらして、新しく印刷用ファイルを作って行きます。
なんか非効率な気もするので、初めから面付けされた状態でファイル作った方が早いのかもしれない…ま、これは今後の課題としておきます。


失敗部分


で、これが右側を全部選択して消去したと思ったら、選択漏れがあって線が残ってしまった失敗例…。

ああ〜紙が無駄にぃ〜(泣)


まあそんなこんなで、面付け完了後のデータをどんどん本文用の用紙に印刷して行きます。


ちなみに用紙だけど、今回はこれを使用。


本文使用用紙

「etranger di costarica(エトランジェ ディ コスタリカ)」ってところの「EDC A4 ペーパー 80シート 【色上質紙】 【パステル】 アイボリー」ってもの。

ヨドバシ・ドット・コムで購入出来たのと、坪量76.5g/㎡という厚みがちょうど良いかな〜と思えたので。(実際ちょうど良かった!まあ今回全体を不透明度70%にしてグレーをメインに使ってるから良いけど、濃い黒色だと結構透けるかも)
一応紙屋さんなんかに行って色んな紙を見てみたんだけど、種類が多過ぎて逆に絞り辛いわ、いいなと思った紙はお取り寄せだわ、で結局ネット購入。

まあたくさん紙が入っているので良いです。紙屋で買うよりは安い。


で、表紙は「レトロ印刷JAM」(参考リンク:レトロ印刷JAM)でちょっと前にやってた「紙マーケット」で購入した紙束より。

本当はいろいろこだわろうかと思ったけど、今回はとりあえず手帳を完成させることを目的に、有り合わせの紙で…。
表紙部分にはシンプルに「2019」だけを印刷してみました。







製本作業。


さて、印刷が終わりましたら次は製本作業。

製本ね〜、最初は糸で縫おうと思ってたんだけど、


裁縫道具


まあまあ厚いので先に穴を開けとかないと上手く縫えないかなと思って、そうなるとなんか穴を開けるのが面倒になって、結局普通のホッチキスでの中綴じにした。


ホッチキス練習

ホッチキスで中綴じ可能か、紙を何枚も重ねたもので練習しているようす


ページ数にして40ページ、紙の枚数にして10枚(微妙に厚い紙含む)、これが普通のホッチキスで中綴じできるかと言うと、


う〜ん、気合いがあればできるときもある、かな〜(^^;)


上手くいく時はいくんだけど、上手くいかないときも結構ある(^^;)
実際本番でも何回もやり直ししました(^^;)一番上がやや厚紙だからホッチキスの針が入りにくいってのもあるかも…。

あと、思った位置に打てるかも練習していますが、まあこれは何度かやってると大体分かってくる。


で、具体的にどうやるかと言うと、そのあたりのことは私の持ってるこの本





に詳しく書いてるので興味のある方は見てみてね。アイデアの宝庫(かどうかは現在の知識次第だが)で見ていて楽しい本です。


まあつまり、


ホッチキス本番

こんな風にやります。

重ねた紙の上からエイヤッ!!です。

個人的にはもう少し薄い冊子向けの方法のように思います。先程も書きましたがホッチキスの針がなかなかちゃんと入ってくれません。


ホッチキス失敗後の痛々しい様子


ギィヤアアアアア!


多くの傷跡が痛々しいです。
ま、製本後ここは折り目になるので思ったよりも目立ちませんが……ま、自分用だから…ね…?


あと、ホッチキスの針が冊子より下に突き出るので、下に段ボールを敷いて作業したのですが、
段ボール1枚では針が貫通してしまって机に穴が開きました。

物に傷を付けるのを嫌がる旦那が「なんだと!!」と怒鳴り込んで(?)来ようとしましたがなんとか阻止。皆様も作業の際はお気を付け下さい。


そんで、折り目がきっちり付くよう、重しを乗せて…。


重しを乗せている図

(汚れないようスケッチブックの間に挟んで上に本を何冊も乗せている、ちなみにこの作業、ホッチキスで留める前にもやってた)


最後、小口カットですね。


本の上下、天地については、揃える時にある程度気合いを入れて揃えれば、カットしなくてもなんとか体裁は保てると思うのですが(かなり気合いを入れないと容易にずれてしまいますが)、

小口、つまり側面と言うか、何?ホッチキスの針の反対側です。ここについてはどうしたって、厚みがある分はみ出る部分ができるのね。はみ出てる部分写真撮ってないけど、出来るのです。

そこだけはカットしなければ見た目が悪いです。


今回はとりあえず通常のカッターでカットする方向で臨みます…!


カッターと定規と完成品

ちなみにうちには能力の低いペーパーカッター、断裁機ならあるのだが、今回の場合はちょっと厚みがあり過ぎて使えなさそうでした。


…というわけで、気合いを入れてカッターナイフを手に小口カットに立ち向かった結果が………!!!


小口カット失敗


小口カット失敗


ギィヤアアアアアアアアアア!


思いっきり失敗です!!
(後からもう少し修正はしましたが…)


いや、難しい!カッターでの美しい小口カット!!

まあしかし、噂によると熟練すればできるようになるらしいので、ここは今後の課題としておきます。
やる前にカッターの刃折った方が良かったのかなあ…。







仕上がりと制作した感想。


というわけで、ここまでにもチラチラ出てきていますが、完成品がこちらです!!


手帳上から

表紙


本文1ページ目

表紙開いたところ


マンスリー部分

マンスリーはこういうの


メモ部分

メモ部分


裏表紙前

最後の本文ページ


このようになっております。


上から見た手帳

上から見るとこんな感じ。



いやいや


完成した瞬間は、


うわあああぁ出来たあああぁ愛しい!!!


みたいな気持ちになりましたよ!


まあ落ち着いてから見てみると、うん、シンプルに自分の欲しい機能がまとまってて良いです。
まだちょっと勿体無くて書き込めてないんだけど、使いやすそう。

で、デザインも勿論、もうちょっとこだわれたかなってところはあるけど、自分の許容範囲のものになっているので問題無し。

うん、作って良かったです。


手間については、まあ最初だからそれなりに、構想練るところからカウントすれば時間はかかったけれど、今年1からデータを作ったことにより制作のベースが出来たので次回以降はかなり楽になるかなと。

簡単に言うと印刷してホッチキスで留めただけですしね。

中綴じや小口カットも失敗気味ですが、自分で使用する分には気にならない程度だし。
(まあでも次回はもう少し出来映えの良い綴じ方にチャレンジしたいが)


今、ちょうど可愛いメモ帳が欲しいので、…と言ってもなかなか探し歩いても満足行く物が見当たらないので、これも作ってみようかなと考えています。それくらい、結構気軽に出来るものでした。

うん、無地のメモ帳なら印刷すら不要になるし、気に入った物が見つからない場合は作ってみるのも悪くないと思いますよ?お時間あればいかがでしょう?







まとめ。


Illustratorを使用し、手帳を1から手作りすると、多少手間はかかりますが、自分に必要な機能だけを取り入れた望み通りの手帳が出来上がるので、作って良かったです!
一度データを作ればそれ以降の年度は改変だけで対応出来るので、そこまでの手間でもありません。それよりもデザインなどが全て自分の好みに出来るメリットの方が大きい気がします。

今後は今回作ったデータを利用して、毎年オリジナルの手帳を作って行こうと思います。
デザイン系ソフトをお持ちの方ならなかなか楽しくできると思いますのでぜひやってみて下さい!(もう作ってるかしら?)


ではでは!